(業界ニュース)雇用保険加入要件緩和 週10時間労働で加入を検討
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政府が雇用保険加入要件を緩和する方向で検討していると、11月21日、複数の関係者が明らかにした。
雇用保険は現行では「週20時間以上」の労働で加入可能だが、「週10時間以上」に引き下げるという。
これにより、パートら短時間労働者の約500万人の加入が見込まれる。
2024年の通常国会で関連法案を提出し、28年度にも実施する予定。
厚生労働省が年内に開く労働政策審議会の部会で案を示す見通しで、政府の「次元の異なる少子化対策」の一環となる。
雇用保険加入者は失業や育児休業に伴う給付が受け取れるため、働き方の多様化を踏まえ、雇用のセーフティネット強化による収入の安定化や、安心して出産や子育てに臨める環境を作る狙いがある。
また、加入者が負担する雇用保険料は「毎月の賃金総額×雇用保険料率」となっており、雇用保険料率は一般の事業の場合は15.5/1000で、そのうち6/1000が労働者負担、9.5/1000が事業主負担となる。
雇用保険加入者が増えれば、保険料による財源も増えるが給付による支出も増えるため、今後の動向が注目される。