(業界ニュース)コロナ労災認定後も後遺症が続く女性に傷病補償年金支給 初の事例か
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新型コロナウイルスに業務中に感染し労災認定を受けた後、後遺症が続いているとして、都内在住の女性(55)に傷病補償年金が支給された。
女性を支援するNPO法人 東京労働安全衛生センターが9月22日、会見を開き明らかにした。
同センターによると、コロナ後遺症で傷病補償年金支給に至った初の事例ではないかとのこと。
女性は都内の有料老人ホームで働いていた2021年1月に新型コロナに感染し、休職。半年後に労災認定を受けたが、その後も息苦しさ等が改善せず自宅で酸素療法を続けていたところ、今年5月に労働基準監督署から傷病補償年金の支給決定の通知を受けたという。
傷病補償年金は労災保険制度の一つ。労災認定を受けている者が、治療開始から1年6カ月を経過しても症状が治らず、障害の重さが一定程度以上の場合に労働基準監督署が支給判断を行う。
NPO法人 東京労働安全衛生センターは、「コロナの労災認定は進んできているが、今後は後遺症が続く人の問題が出てくる。長期療養を余儀なくされる人は少なくなく、国は傷病補償年金を支給し多くの人たちの救済につなげて欲しい」と訴えた。