このコラムでは、ハローワークの求人申込書で注意していただきたい固定残業代(みなし残業)についてご紹介します。直近の法令改正に関するコラムですので、皆さま是非ご確認くださいね！

さて、固定残業代は、実はその運用方法について大きな社会問題にもなっています。平成30年1月1日施行の職業安定法改正では、固定残業制は労働時間数と金額の計算方法、固定残業代を除外した固定給の額、固定残業時間を超えた労働時間、休日労働、及び深夜労働についての割増賃金を追加で支払うことを明示することが必要となりました。実際の記入例は以下の通りです。

●記入例

記載例の企業では、固定残業代を固定残業手当と呼んでいます。固定残業手当は時間外労働の有無にかかわらず、固定残業代として支給、20時間を超える時間外労働分は法定通り追加で支給、と記載することによって求人を出すことができます。ハローワークの窓口でも確認されているのですが、固定残業手当や業務手当、営業手当といった名称の場合や、そもそも基本給に組み込まれている場合には見逃されているケースもあるようです。

採用してすぐに、従業員から「騙された！」と言われないためには、隠さずに記載すべきです。隠すと言う事は公開したくない後ろめたい気持ちがあるからだとは思いますが、求職者に公開できないような制度や実態であればすぐに変えていかなければならないでしょう。

とは言え、実務的にすぐに制度や実態を変える事は難しいでしょうから、まずは率直にお伝えした上で、他の魅力や目指す未来を語って補っていく姿勢が重要です。

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