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今さら聞けない労務の豆知識② ちゃんと会社を守ってくれる 就業規則 を作っていますか? 

今さら聞けない労務の豆知識② ちゃんと会社を守ってくれる 就業規則 を作っていますか? 

  • BBコラム

会社の業績アップにおいて、人事評価制度が”攻め”の打ち手であれば、それを縁の下で支えるものが就業規則になります。
要するに、就業規則は会社を守ってくれるツールです。

守ると言うと、一体どこ(誰)から守るんだ!?と言うお声が聞こえて来そうですが、

分かりやすく言ってしまうと、『自社のモンスター社員(予備軍含む)』です 笑

会社の事業が大きくなっていく際には、必ずと言って良いほど、事業を支える新しい人材が必要になってきます。

事業拡大フェーズですと、今まで少数精鋭又はほとんど社長1人で行なっていた事業が組織化され、色んな考え方を持った人達が、同じ目的を持っている会社というコミュニティーの中で、個々に持っているスキルや能力を発揮しながら働いていくことになります。これは、まさに会社の理想形ですね。

仮に、経営者と全く同じ考え方を持った人達だけで構成する会社であれば、この理想はすぐに実現するとは思いますが、実際のところ、どうしてもこうはなりません。

なぜなら、会社は色んな考え方を持った個人の集合体だからです。仕事をバリバリやりたい人もいれば、仕事とプライベートを両立させたい人もいる。プライベートが最優先で、仕事はほどほどに頑張る人もいます。

このように、事業がある一定の規模まで成長すると、それに伴って、目的は一緒であっても色んな考え方を持った仲間が増えてきます。

そうなるとどのようなことが必要になるでしょうか?

色んな考え方を持った人達が、共通の目標を達成していくには、その組織(会社)の中の働き方のルールが必要になります。それが就業規則です。

就業規則は、会社の憲法(法律)みたいなものだと言われることが多いですが、まさにその通りです。

世界中に法律のない国家は存在しないそうです。

(独裁政権など、色んな問題がある国もありますが。。)

色んな考え方の人達が集まるだけで、ルールが必要なんです。ただ集まるだけでルールが必要なのに、業績アップであったり、社会貢献であったり、何かしらの会社の目的を達成していくためには、当然ながら、しっかりとしたルールが必要になります。

ですので、会社にも就業規則が必要なのです。

では、インターネットですぐに拾えるだけのテンプレート的な就業規則で良いのでしょうか?

昨今、過労死やメンタルヘルスの問題により、労働者の権利を守る風潮が非常に強いです。これは、同じ目的を持った仲間を思いやる面でとても大切なことですが、逆にこれを逆手にとって、権利を濫用するような労働者が増えてきているのも、経営者の皆様は身を持って感じているところだと思います。

インターネットの普及も手伝い、労働基準法などの労働者を取り巻く各種法律に関する情報を、誰でも簡単に取得することが出来るようになりました。会社によっては、その会社の経営者よりも、この辺りの知識を持った労働者がいることも珍しくはないと思います。

そのこと自体はもちろん悪いことではありませんが、裏を返せば、会社としてはしっかりとそのことも踏まえて、会社のルールである就業規則を作成・更新まで行っていく必要があると言うことです。

会社の実態に合っていない就業規則や法令を守っていない就業規則は、実際何か問題があった時に全く機能しません。もっと言うと、会社が不利な状況に追い込まれてしまいます。

例えば、10年前に作った就業規則では、近年、改正の多い労働基準法は反映されているわけもないので、直近の法令を踏まえたうえでの多面的なリスクヘッジが正しく出来ていないと、形式だけの書面と一緒で、正直意味がありません。

未払い残業代や、様々な労務トラブルによる代償として支払う費用(数百万になることも!)や貴重な時間を失うリスク(売上に直結することに時間を使えない)を考えれば、この機会にしっかりとした就業規則を作成・更新を行う費用の方が、圧倒的に費用対効果があると言えます。

事業を積極的に拡大していくような”攻める経営”を行う中小企業には、それを下支えするしっかりとした就業規則が必要です。これから、労働者の働き方が益々多様化してきます。更に、情報インフラの発達により、ある意味賢い労働者も増えてきますので、企業がそれらの危機を未然に防ぐことは、必須になってくるでしょう。

もっと言うと、会社をモンスター社員から守ってくれる就業規則が必要になります。

一度、自社の守りの要である就業規則を、まずはご自身で見返してみてはいかがでしょうか?

そんな暇ないよ!という方は、ひとまずは、当法人にお気軽にご相談下さい。

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伊藤 陽介

『介護業界に専門特化した社労士事務所
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